2019年05月17日
令和元年第18週(4月29日~5月5日)第19週(5月6日~5月12日)
【定点把握感染症】
「インフルエンザ 非流行期へ」
第18週と第19週をあわせて報告する。大型連休のため医療機関の診療実日数の減少を考慮する必要がある。
第18週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は1,041例であり、前週比69%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、手足口病、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症、水痘の順で、定点あたり報告数はそれぞれ2.39、0.84、0.65、0.47、0.23であった。
第19週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は2,289例であり、前週比119.9%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、咽頭結膜熱、伝染性紅斑の順で、定点あたり報告数はそれぞれ5.32、2.27、1.05、0.67、0.67であった。
第19週のインフルエンザは前週比28%減の192例で、定点当たり報告数は0.64と2週連続で1.00を下回り、非流行期となった。
第19週は、ほとんどの疾患の報告数が前週より増加したが、インフルエンザ、RSウイルスは減少していた。
【全数把握感染症】
「百日咳」
百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)による急性の気道感染症である。
潜伏期は通常5~10日で、かぜ様症状で始まり(カタル期)、百日咳特有の咳が出始める(痙咳期)。
新生児や乳児早期では、肺炎、脳症を合併することがある。
マクロライド系抗菌薬が有効であるが、近年、薬剤耐性菌も報告されている。
百日咳の予防には、ワクチン接種が有効であり、乳幼児期に計4回接種されている。
2018年1月1日に小児科定点把握感染症から全数把握感染症に変更され、成人の報告数の把握が進んでいる。
【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和元年5月16日更新)