2020年01月24日

令和2年第3週(1月13日~1月19日)

【定点把握感染症】
「インフルエンザ 今後の動向に注意」

第3週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は1,672例であり、前週比18.2%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症、伝染性紅斑、水痘の順で、定点あたり報告数はそれぞれ4.60、2.11、0.46、0.42、0.29であった。
感染性胃腸炎は前週比20%減の906例で、大阪市西部7.22、南河内6.75、中河内5.80、大阪市北部5.64、北河内4.56である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は増減なしの415例で、南河内3.81、堺市3.11、北河内2.70であった。
RSウイルス感染症は5%減の91例で、大阪市北部1.00、北河内0.67、南河内・大阪市西部0.56である。
伝染性紅斑は20%減の82例で、南河内1.25、泉州・大阪市北部・大阪市南部0.50であった。
水痘は46%減の58例で、大阪市北部1.00、三島0.47、豊能0.41である。
インフルエンザは2%減の5,569例で、定点あたり報告数は18.56であった。大阪市西部34.86、南河内27.00、大阪市北部26.75、北河内18.79、泉州18.42である。
全ブロックで注意報レベルである10を超えている。

【全数把握感染症】
「バンコマイシン耐性腸球菌感染症」

バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は、バンコマイシンに耐性を獲得した腸球菌である。
術後患者や感染防御機能の低下した患者では腹膜炎、術創感染症、肺炎、敗血症などの感染症を引き起こす場合があるため、集中治療室や外科治療ユニットなど易感染者を治療する部門で問題となっており、臨床的、疫学的に重要な薬剤耐性菌である。VREによる術創感染症や腹膜炎などの治療は、抗菌薬の投与とともに感染巣の洗浄やドレナージなどを適宜組み合わせて行う。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和2年1月23日更新)