2023年12月01日

2023(令和5)年 第47週
(11月20日~11月26日)

~インフルエンザ~
咳エチケット、手洗い、マスクの着用、ワクチン接種が重要

【定点把握感染症】
「インフルエンザ 今後の動向に注意」
 第47週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,660例であり、前週比3.2%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、手足口病、流行性角結膜炎の順で、定点あたり報告数はそれぞれ5.05、4.20、3.02、0.61、0.44である。
 感染性胃腸炎は前週比2%増の994例で、南河内7.31、大阪市南部6.28、中河内6.00、三島5.88、大阪市北部5.43であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は3%減の828例で、大阪市西部8.70、大阪市南部5.89、大阪市東部5.07である。
大阪市西部は警報レベルの目安8を超えた。
 咽頭結膜熱は7%減の595例で、北河内4.64、中河内3.85、南河内3.81であった。
 手足口病は2%減の120例で、三島1.38、南河内1.00、大阪市西部0.90である。
 流行性角結膜炎は8%減の23例で、豊能・南河内1.00、北河内0.67であった。

 インフルエンザは25%増の5,958例で、定点あたり報告数は19.47である。大阪市西部27.87、南河内26.42、北河内25.46、堺市22.34、中河内20.55であった。
9月以降、大阪府内で検出されたインフルエンザウイルスは、AH3、AH1pdmである。

 新型コロナウイルス感染症は15%増の493例で、定点あたり報告数は1.61であった。
堺市2.86、大阪市西部2.40、泉州1.85、南河内1.83、大阪市北部1.55である。
第46週から2週続けて増加している。

~侵襲性肺炎球菌感染症~
大阪府では、コロナ禍前の2019年までは毎年250例以上の報告がありました

【全数把握感染症】
「侵襲性肺炎球菌感染症」
 侵襲性肺炎球菌感染症は、感染症法上、肺炎球菌( Streptococcus pneumoniae ) による感染症のうち、この菌が髄液又は血液等の無菌部位から検出された感染症のことをいう。
髄膜炎、菌血症を伴う肺炎、敗血症などが特に問題とされており、小児および高齢者を中心に患者報告がある。
抗菌薬が有効であるが、近年薬剤耐性菌も多く報告されている。
侵襲性肺炎球菌感染症の予防にはワクチンの接種が有効である。
小児および高齢者への定期接種が実施されており、また、2歳以上で肺炎球菌による重症化の危険性が高い人への接種が重要である。

肺炎球菌感染症(高齢者)(厚生労働省)
侵襲性肺炎球菌感染症とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年11月30日更新)