2023年11月17日

2023(令和5)年 第45週
(11月6日~11月12日)

~A群溶血性レンサ球菌咽頭炎~
咳エチケット、手洗いが重要

【定点把握感染症】
「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり報告数は過去10年で最高値」
 第45週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,592例であり、前週比17.3%増であった。
定点あたり報告数の第1位はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で以下、感染性胃腸炎、咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ4.19、3.95、3.67、0.65、0.55である。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は前週比24%増の826例で、三島5.31、大阪市西部5.20、南河内4.75、北河内4.68、泉州4.62であった。
定点あたり報告数4.19は過去10年で最高値である。
 感染性胃腸炎は16%増の779例で、大阪市南部6.28、南河内6.25、三島5.69であった。
 咽頭結膜熱は11%増の723例で、中河内6.30、北河内5.72、大阪市北部4.57である。
 流行性角結膜炎は6%増の34例で、南河内1.75、大阪市西部1.50、豊能1.40であった。
 手足口病は44%増の108例で、南河内1.13、大阪市東部0.80、三島0.69である。

 インフルエンザは4%減の3,883例で、定点あたり報告数は12.73であった。
南河内23.17、堺市14.83、中河内14.32、大阪市北部13.11、大阪市西部12.33である。
9月以降、大阪府内で検出されたインフルエンザウイルスは、AH3、AH1pdmであった。
 新型コロナウイルス感染症は12%減の414例で、定点あたり報告数は1.36である。
大阪市北部1.95、泉州1.76、北河内1.44、大阪市西部1.33、三島1.31であった。

~梅毒~
大阪府における梅毒累計報告数は昨年同時期より多く、 全国でも2021年7,873例、2022年13,226例と増加している

【全数把握感染症】
「梅毒」
全国の梅毒の年間報告数は、2020年5,867例、2021年7,978例、2022年は過去最高の13,226例と増加している。
大阪府においても、2022年は1,823例で現行の集計方法で過去最高の年間報告数であった。
梅毒は、性行為・オーラルセックスにより、生殖器、口、肛門の皮膚や粘膜の微細な傷口から菌が体内に侵入し感染する。
また、妊娠時に胎児が胎盤を介して感染し、「先天梅毒」になることがある。
梅毒は、適切な抗菌薬の投与で治癒が期待できる。

梅毒(大阪府感染症情報センター)
梅毒とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年11月16日更新)