2018年07月20日

平成30年 第27週(7月9日~7月15日)

【定点把握感染症】
「ヘルパンギーナ、手足口病増加、RS ウイルス感染症も引き続き増加」
第 28 週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は前週比 11.6%増の 2,669 例であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナ、手足口病、RS ウイルス感染症で、上位5疾患の定点あたり報告数はそれぞれ 4.6、2.6、1.6、1.4、0.9 であった。
感染性胃腸炎は前週比 7%減の 920 例で、南河内 7.4、泉州 6.2、大阪市南部 5.8、北河内 5.6 である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 4%増の 524 例で、堺市 4.5、中河内・南河内 3.4、豊能 3.2 であった。
ヘルパンギーナは 64%増の 310 例で、北河内 4.0、大阪市北部 3.9、豊能 1.8 である。
手足口病は 39%増の 280 例で、北河内 3.9、泉州 2.7、三島 1.7 であった。
RS ウイルス感染症は 50%増の 183 例で、大阪市北部 1.8、南河内 1.7、堺市 1.6 である。

【全数把握感染症】
「バンコマイシン耐性腸球菌感染症」
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は、バンコマイシンに耐性を獲得した腸球菌である。
術後患者や感染防御機能の低下した患者では腹膜炎、術創感染症、肺炎、敗血症などの感染症を引き起こす場合があるため、集中治療室や外科治療ユニットなど易感染者を治療する部門で問題となっており、臨床的、疫学的に重要な薬剤耐性菌である。
VRE による術創感染症や腹膜炎などの治療は、抗菌薬の投与とともに感染巣の洗浄やドレナージなどを適宜組み合わせて行う。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成30年7月19日更新)