2022年09月09日

2022年 第35週(8月29日~9月4日)

~手足口病・ヘルパンギーナ~
手洗いの励行と排泄物の適切な処理が重要

【定点把握感染症】
「手足口病・ヘルパンギーナ 増加続く」
 第35週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は1,425例であり、前週比6.3%増であった。
定点あたり報告数の第1位はRSウイルス感染症・感染性胃腸炎で以下、手足口病、ヘルパンギーナ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の順で、定点あたり報告数はそれぞれ2.13、1.81、0.47、0.25である。
 RSウイルス感染症は前週比7%減の419例で、南河内5.13、堺市4.58、大阪市南部2.72、大阪市西部2.10、北河内2.08であった。
 感染性胃腸炎は13%増の419例で、中河内3.40、南河内3.06、泉州2.65、大阪市北部2.50、三島2.06である。
 手足口病は15%増の356例で、大阪市北部4.00、三島2.35、南河内2.06であった。
 ヘルパンギーナは12%増の92例で、大阪市北部0.79、南河内0.75、堺市0.58である。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は19%増の50例で、大阪市南部1.06、中河内0.60、泉州0.25であった。

 インフルエンザは56%減の4例で、定点あたり報告数は0.01である。

~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です

【全数把握感染症】
「腸管出血性大腸菌感染症」
 腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある。
汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋は腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加することから、十分注意が必要です。

腸管出血性大腸菌はO157だけではありません(大阪健康安全基盤研究所)
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腸管出血性大腸菌感染症とは(国立感染症研究所)
>>詳細はこちら

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和4年9月8日更新)