2023年12月08日
2023(令和5)年 第48週
(11月27日~12月3日)
~A群溶血性レンサ球菌咽頭炎~
咳エチケット、手洗いが重要
【定点把握感染症】
「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 今後も注意を」
第48週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は 2,758例であり、前週比 3.7%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、手足口病、流行性角結膜炎の順で、上位5疾患の定点あたり報告数はそれぞれ5.20、4.69、2.86、0.52、0.50である。
感染性胃腸炎は前週比3%増の1,024例で、南河内7.69、大阪市南部6.44、大阪市北部6.07、中河内5.85、三島5.63であった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は11%増の923例で、大阪市西部8.00、大阪市南部6.11、泉州6.00である。
咽頭結膜熱は5%減の563例で、北河内4.76、中河内4.40、三島4.06であった。
手足口病は15%減の102例で、三島1.38、南河内0.81、堺市0.79である。
流行性角結膜炎は13%増の26例で、南河内2.00、三島0.75、泉州0.67であった。
インフルエンザは10%減の5,366例で、定点あたり報告数は17.54である。
中河内21.39、北河内21.24、南河内21.13、大阪市北部20.80、大阪市西部20.13であった。
新型コロナウイルス感染症は13%増の558例で、定点あたり報告数は1.82である。
堺市2.59、大阪市北部2.20、泉州・大阪市東部1.91、大阪市南部1.78であった。
第46週から3週続いて増加した。
~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です
【全数把握感染症】
「腸管出血性大腸菌感染症」
腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある。
汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋において、腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加するが、2023年は秋以降も報告数が多いことから、引き続き注意が必要である。
腸管出血性大腸菌Q&A(厚生労働省)
腸管出血性大腸菌感染症とは(国立感染症研究所)
【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年12月7日更新)