2019年03月22日
平成31年第11週(3月11日~3月17日)
【定点把握感染症】
「RSウイルス感染症 増加続く」
第11週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は 2,587 例であり、前週比 0.1%減であった。
定点あたり報告数の第 1 位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、伝染性紅斑の順で、定点あたり報告数はそれぞれ 7.06、2.69、1.15、0.48、0.40 であった。
感染性胃腸炎は前週比ほぼ不変の1,405例で、南河内10.69、泉州9.90、中河内8.45、豊能8.14、大阪市北部7.07である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 9%減の536例で、南河内5.13、中河内3.65、北河内3.37、堺市3.16、泉州2.57であった。
RSウイルス感染症は 1%増の228例で、北河内1.82、大阪市北部1.71、大阪市南部1.61、中河内1.55、大阪市西部1.40である。
咽頭結膜熱は 34%増の95例で、中河内1.55、泉州0.62、北河内0.59であった。
伝染性紅斑は 4%減の80例で、豊能0.68、中河内0.60、北河内0.59である。
インフルエンザは42%減の559例で定点あたり報告数は1.85である。
南河内4.71、泉州 2.12、豊能 2.03、大阪市西部 1.87 であった。
【全数把握感染症】
「侵襲性髄膜炎菌感染症」
侵襲性髄膜炎菌感染症は、髄膜炎菌(Neisseriameningitidis)による侵襲性の感染症である。
潜伏期は通常2~10日で、髄膜炎例では頭痛、発熱、髄膜刺激症状、痙攣、意識障害を示し、敗血症例では発熱、悪寒、ショック、播種性血管内凝固症候群(DIC)を呈する。
髄膜炎ベルト(meningitis belt)とよばれるアフリカ中央部で発生が多く、日本では、学生寮等で集団発生の報告がある。
治療には、ペニシリン系抗菌薬と第三世代セフェム系抗菌薬が有効である。
患者との接触者には、緊急に、リファンピシンの予防投与が行われる。
日本では、2015年より、4価髄膜炎菌(血清型A、C、Y、W-135)ワクチンの任意接種が開始されている。
【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成31年3月22日更新)