2021年11月26日
2021年 第46週(11月15日~11月21日)
~感染性胃腸炎~
手洗いの励行、排泄物の適切な処理が重要
【定点把握感染症】
「感染性胃腸炎 増加続く」
第46週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は2,116例であり、前週比10.8%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、手足口病、ヘルパンギーナ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、突発性発しんの順で、定点あたり報告数はそれぞれ4.67、4.07、0.85、0.34、0.28である。
感染性胃腸炎は前週比20%増の920例で、南河内6.13、大阪市西部6.10、大阪市北部6.07、大阪市南部5.78、三島5.38であった。
手足口病は13%増の802例で、南河内6.88、大阪市南部5.39、泉州5.20、中河内5.05の4ブロックで警報レベル基準値5を超えている。
ヘルパンギーナは15%減の167例で、泉州2.20、中河内1.30、南河内1.25であった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は20%減の66例で、中河内0.90、南河内0.56、泉州0.40である。
~つつが虫病~
国内では、年間400~500例の感染報告がある。
【全数把握感染症】
「つつが虫病」
つつが虫病は、つつが虫病リケッチア( Orientia tsutsugamushi )を起因病原体とし、野山でダニの一種であるツツガムシの幼虫に吸着されることにより感染する。
ツツガムシの活動が活発化する5-6月と11-12月に発生が多い。
潜伏期は5~14日であり、発熱、発しん、刺し口が主要三徴候である。
高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的な刺し口(黒色痂疲)がみられ、その後体幹部を中心に発しんがみられる。
検査所見では肝逸脱酵素の上昇、血小板の減少が認められる。
治療には、抗菌薬投与が効果的であり、第一選択薬はテトラサイクリン系の抗菌薬である。
β-ラクタム系の抗菌薬は全く無効である。
感染症疫学センターはこちらへ(外部リンク)
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つつが虫病
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【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和3年11月25日更新)