2019年11月15日

令和元年第45週(11月4日~11月10日)

【定点把握感染症】
「インフルエンザ 増加続く」
第45週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は1,780例であり、前週比7.8%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症、伝染性紅斑、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ3.64、1.81、1.17、0.55、0.55である。
感染性胃腸炎は前週比1%増の717例で、南河内7.69、中河内4.40、大阪市北部3.93、北河内・大阪市南部共に3.78であった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は10%減の357例で、北河内2.41、南河内2.31、堺市2.26、中河内・泉州共に2.20である。
RSウイルス感染症は22%減の231例で、南河内2.31、北河内2.26、大阪市北部2.14であった。
伝染性紅斑は23%減の109例で、南河内1.50、泉州0.85、中河内0.80である。
手足口病は29%減の108例で、南河内1.25、北河内0.85、大阪市北部0.71であった。
インフルエンザは31%増の139例で、定点あたり報告数は0.46である。大阪市西部1.21、北河内0.81、南河内0.71、
大阪市北部0.50、堺市0.48であった。

【全数把握感染症】
「破傷風」
破傷風は、破傷風菌(Clostridium tetani )が産生する毒素のひとつである破傷風毒素により強直性痙攣をひき起こす感染症である。
破傷風菌は芽胞の形で土壌中に広く常在し、創傷部位から体内に侵入する。
侵入した芽胞は感染部位で発芽・増殖して破傷風毒素を産生する。
破傷風の特徴的な症状である強直性痙攣は、破傷風毒素が主な原因であり、潜伏期間(3 ~21 日)の後に局所(痙笑、開口障害、嚥下困難など)から始まり、全身(呼吸困難や後弓反張など)に 移行し、重篤な患者では呼吸筋の麻痺により窒息死することがある。
発病初期に、抗破傷風人免疫グロブリンの投与が効果的である。
破傷風の予防には、ワクチン接種が有効である。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和元年11月14日更新)