2018年08月10日
平成30年 第31週(7月30日~8月5日)
【定点把握感染症】
「RS ウイルス感染症、夏型感染症ともに増加つづく」
第 31 週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は前週比 7.2%増の 2,726 例であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、ヘルパンギーナ、RS ウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病で、上位 5 疾患の定点あたり報告数はそれぞれ 4.3、2.6、2.1、1.7、1.4 であった。
感染性胃腸炎は前週比 1%増の 850 例で、南河内 7.0、泉州 5.9、中河内 5.2、大阪市南部 4.9、北河内4.7 である。
ヘルパンギーナは 7%増の 506 例で、北河内 5.8、大阪市北部 4.9、南河内 2.9、中河内 2.3 であった。
RS ウイルス感染症は 37%増の 413 例で、大阪市北部 3.4、堺市 3.3、大阪市西部 3.0、大阪市南部 2.7、南河内 2.6、中河内 2.4 である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 8%減の 333 例で、堺市 2.8、南河内 2.4、泉州 2.3 であった。
手足口病は 9%増の 286 例で、北河内 3.0、泉州 2.5、大阪市南部 1.6 である。
【全数把握感染症】
「百日咳」
百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)による急性の気道感染症である。
潜伏期は通常 5~10 日で、かぜ様症状で始まり(カタル期)、百日咳特有の咳が出始める(痙咳期)。
新生児や乳児早期では、肺炎、脳症を合併することがある。
マクロライド系抗菌薬が有効であるが、近年国外では薬剤耐性菌も報告されている。
百日咳の予防には、ワクチン接種が有効であり、乳幼児期に計 4 回接種されている。
2018 年 1 月 1 日に小児科定点把握感染症から全数把握感染症に変更されたため、国内では、乳幼児以外の報告数が増加している。
【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成30年8月9日更新)