2023年06月30日

2023(令和5)年 第25週
(6月19日~6月25日)

~ヘルパンギーナ~
手洗いの励行と排泄物の適切な処理が重要

【定点把握感染症】
「ヘルパンギーナ 警報レベルで、さらに増加」
 第25週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は3,571例であり、前週比1.7%増であった。
定点あたり報告数の第1位はヘルパンギーナで以下、感染性胃腸炎、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の順で、定点あたり報告数はそれぞれ7.65、3.71、2.61、2.44、0.89である。
 ヘルパンギーナは前週比17%増の1,468例で、大阪市北部13.43、北河内11.84、泉州9.20、中河内8.35、大阪市南部7.56であった。
 感染性胃腸炎は15%減の712例で、南河内6.13、三島5.19、豊能4.55である。
 RSウイルス感染症は3%減の502例で、南河内6.19、大阪市北部5.00、北河内2.92であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は9%減の469例で、南河内3.69、北河内3.60、堺市3.42である。
 咽頭結膜熱は1%増の170例で、大阪市南部1.56、泉州1.20、南河内1.13であった。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は前週比14%増の1,506例で、定点あたり報告数は5.16である。
堺市6.10、北河内6.05、大阪市西部5.80、大阪市北部5.70、南河内5.58であった。5類感染症に変更された後、第20週以降6週連続で増加している。

~百日咳~
生後2か月からの予防接種が重要

【全数把握感染症】
「百日咳」
 百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)による急性の気道感染症である。潜伏期は通常5~10日で、かぜ様症状で始まり(カタル期)、百日咳特有の咳が出始める(痙咳期)。
新生児や乳児早期では、肺炎、脳症を合併することがある。
マクロライド系抗菌薬が有効であるが、近年、薬剤耐性菌も報告されている。百日咳の予防には、ワクチン接種が有効であり、乳幼児期に計4回接種されている。
2018年1月1日に小児科定点把握感染症から全数把握感染症に変更され、成人の報告数の把握が進んでいる。

百日咳(大阪府感染症情報センター)
百日咳とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年6月29日更新)