2023年11月03日

2023(令和5)年 第43週
(10月23日~10月29日)

~A群溶血性レンサ球菌咽頭炎~
咳エチケット、手洗いが重要

【定点把握感染症】
「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2週続けて増加」
 第43週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,420例であり、前週比8.1%増であった。
定点あたり報告数の第1位は咽頭結膜熱で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、流行性角結膜炎、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ3.86、3.75、3.44、0.71、0.49である。
 咽頭結膜熱は前週比8%増の760例で、北河内6.48、中河内5.75、南河内4.19、三島4.13、大阪市北部3.86であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は13%増の738例で、北河内5.08、泉州5.00、大阪市西部4.50である。
 感染性胃腸炎は9%増の677例で、南河内6.38、大阪市南部4.33、大阪市西部3.90であった。
 流行性角結膜炎は8%減の37例で、泉州1.33、南河内1.00、大阪市東部0.83である。
 手足口病は11%増の97例で、南河内0.81、大阪市北部0.79、大阪市東部0.73であった。

 インフルエンザは12%増の3,859例で、定点あたり報告数は12.65である。
南河内18.71、大阪市北部15.68、堺市15.48、泉州15.21、大阪市西部14.93で、大阪市東部と大阪市南部を除き、注意報レベルを超えていた。
年齢別では、10歳から14歳の占める割合が高い状況が続いている。
9月以降、大阪府内で検出されたインフルエンザウイルスは、AH3、AH1pdmであった。
 新型コロナウイルス感染症は28%減の555例で、定点あたり報告数は1.82である。
大阪市南部2.56、北河内2.17、南河内1.96、大阪市北部・豊能1.84であった。

~エムポックス(mpox)~
2023年第43週までに大阪府で21例報告されている

【全数把握感染症】
「エムポックス(mpox)」
 エムポックス(mpox)は、エムポックスウイルス による急性発しん性疾患である。
( i )主に感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れた場合(性的接触を含む)、( ii )患者と近くで対面し、飛沫に長時間さらされた場合、( iii )患者が使用した寝具等に触れた場合等により感染する。
人々が長期間、頻繁に密接に接触する集会は、エムポックスの感染リスクを助長する可能性があり、集会参加者や主催者へ向けた感染拡大防止の注意喚起や啓発活動を積極的に実施することが重要である。
世界保健機関(WHO)によると、世界での2022年5月以降の流行では、9万人以上の感染例が報告されている(2023年9月19日時点)。
国内では、2022年7月以降患者の発生が続いており、第42週時点で213例(前週比+1名)の症例が確認されている。

エムポックスとは(国立感染症研究所)
エムポックスとは(厚生労働省)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年11月2日更新)