2018年11月30日

平成30年 第47週(11月19日~11月25日)

【定点把握感染症】
「咽頭結膜熱 増加」
第 47 週の小児科定点疾患、眼科定点疾患の報告数の総計は 2,121 例であり、前週比 3.9%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、手足口病、RS ウイルス感染症の順で、定点あたり報告数はそれぞれ 5.2、2.3、0.7、0.5、0.5 であった。
感染性胃腸炎は前週比 2%減の 1,029 例で、北河内 7.7、南河内 6.8、中河内 6.6 である。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 4%減の 448 例で、南河内 3.6、堺市 3.4、泉州 2.9、北河内 2.5 であった。
咽頭結膜熱は 9%増の 137 例で、大阪市北部 1.2、中河内・泉州 1.0 である。
手足口病は 19%減の 100 例で、泉州 1.0、中河内 0.9、大阪市南部 0.8、大阪市北部 0.7 であった。
RS ウイルス感染症は 12%減の 97 例で、北河内・大阪市北部 1.1 である。
第 7 位の伝染性紅斑は、19%増の 75 例で、定点あたり報告数は 0.4 であり、豊能 1.1 であった。
インフルエンザは 43%増の 173 例で、定点あたり報告数は 0.6 となり、堺市 1.7、大阪市西部 0.9、豊能・大阪市北部 0.6 である。

【全数把握感染症】
「麻しん」
麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって引き起こされる発熱を伴う発しん性疾患で、感染すると高熱と結膜炎などの症状と、全身性の発しんが出現する。
潜伏期間は 1-2 週間である。強い感染力(一人の患者が 12~18 人に感染伝播)のため、麻しん発生時には早期の診断と感染拡大に対する措置が重要となる。
2015 年 3 月、日本は麻しん排除国に認定されている。しかし、現在でもアジア、アフリカやヨーロッパ諸国で麻しんが流行している。
症状(発熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発しん等)があり、1)1か月以内に麻しん患者と接触していた場合、2)麻しん流行国(主にアジア及びアフリカ諸国)や地域へ最近の旅行歴がある場合、麻しんを疑い、感染拡大を防止するため、医療機関を早期に受診する。
受診に際し、医療機関に事前連絡し、麻しん疑いを伝え、指示に従うことが重要である。
麻しんはワクチン(1 歳以上で 2 回)で予防可能な感染症であり、接種の徹底が予防や感染拡大の防止に重要である。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成30年11月29日更新)